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鬼と天狗の通り道が分かる 2018年度「おにどこ」データ公開

2019年2月11日の豊橋鬼祭で運用された、赤鬼と天狗の位置を地図上に表示するアプリ「おにどこ」のデータが公開されました。

豊橋鬼祭は毎年2月の10日、11日に行われる安久美神戸神明社の祭礼です。平安~鎌倉時代の田楽がもとになっている歴史のある祭りで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
鬼祭の詳細については安久美神戸神明社の公式ページもご覧ください。
【神社公式】国指定重要無形民俗文化財「豊橋鬼祭」

鬼祭の11日の15時には門寄りといって、神である赤鬼と天狗が神社の境内を出て町を練り歩く行事があります。このとき赤鬼は厄除けになるというタンキリ飴と白い粉(小麦粉)をまきます。

門寄りの間の赤鬼と天狗が町のどこにいるかGPSで追跡し、観客が彼らに会いに行く手助けをするアプリ「おにどこ」が、2017年度以降の鬼祭に導入されています。
公式ページおにどこ

おにどこの詳細については以下の記事もご覧ください。
2019/2/11「おにどこ」実証実験に協力させて頂きました - Code for MIKAWA

2017年度の「おにどこ」はWebアプリのみでしたが、2018年度にはスマホアプリも実装されました。
また、新機能として赤鬼や天狗の移動に合わせて地図がスクロールする「ターゲットモード」が追加され、位置の把握が以前よりもしやすくなりました。
豊橋鬼祭に関するツイートがどこで行われているかヒートマップで見ることができる「おに熱」も追加され、祭りが盛り上がっている所が分かりやすくなりました。

今回の「おにどこ」では開発、運用に必要なコストを賄うためのクラウドファンディングが実施されました。34名の方々の支援により、無事に目標金額を達成できたようです。
豊橋鬼まつり「おにどこ」への実施にご支援をお願いします! – クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)

また今回「おにどこ」は地元ローカルテレビのティーズさんと名古屋テレビさんで紹介されました。特に名古屋テレビさんでは、レポーターの方が実際にアプリを使用し、鬼を見つけていたのが印象的でした。これらを見てアプリの存在を知った、使ってみたという方も多いのではないでしょうか。

2017年度の「おにどこ」では、それまで手書きの地図等の紙媒体のみで扱われていた、赤鬼と天狗が通る予定のルートのデジタルデータ化が行われました。
そして安久美神戸神明社様のご理解とご協力を頂きまして、そのデータがオープンデータとして公開されています。
活用事例鬼と天狗が通った道が分かる 2017年度「おにどこ」データ公開

2018年度には、2017年度の移動予定ルートのデータを基に加工した最新のデータが作成されました。
こちらも今回オープンデータとして公開されました。
以下よりご活用いただけます。
豊橋鬼祭 赤鬼・天狗の移動ルート

これにより、「おにどこ」のようなアプリで赤鬼と天狗の移動予定ルートの最新バージョンを利用可能になります。さらに今回のように、来年以降の鬼祭で移動ルートを変更する際に今回のデータを活かすことができるようになります。

「おにどこ」は鬼祭当日、2976名のユーザに使用され、そのうち374名にアンケートに回答してもらいました。そして9割以上の回答者が「おにどこ」は便利だったと評価しました。
データの蓄積と活用により、高い利便性を実現できた事例と言えるでしょう。

皆様も地域の祭りに関するオープンデータを活用してみてはいかがでしょうか。